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lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

連続ドラマW 石の繭 殺人分析班 (テレビ・ドラマ)

WOWOWの連続ドラマWの作品「石の繭 殺人分析班」

以前から興味があったのですがレンタルで旧作になっていたので借りてみました。

www.wowow.co.jp

 

石の繭 殺人分析班は、原作としての推理小説があってのドラマ化のようですね。

最近「翳りゆく夏」「地の塩」と見ましたが、翳りゆく夏も同様にきちんとした原作があり内容もしっかりしていたのに配役で結末が最初から予想できてしまい、地の塩は原作がないためか話を無理やり膨らませて5話にした感じで、実際の出来事を元にしているはずなのに全然現実感のない (いや、ドラマで言えばかも。現実はこんなものなのかも。)感じでした。

石の繭は麻見和史さんの作品で同じシリーズでいくつか本が出ているようです。

主人公は刑事の父親を持ち、警視庁捜査一課に配属された新人女性刑事である如月塔子、彼女の事件簿という感じでしょうか。

石の繭 殺人分析班、だいたいのあらすじ

あらすじはこんな感じです。(詳細につき、ネタバレ注意)

捜査一課に配属されたばかりの如月塔子は周りの先輩にまだ馴染めずにいた。指導係を命じられた先輩の鷹野秀昭は1年前にパートナーを組んでいた新人刑事が殉職したことで如月を指導することに難色を示していたが、捜査一課長の神谷はそれを考えての任命だった。

事件発生の連絡を受けた如月は捜査本部に詰める準備をしつつ現場に向かう。先輩達が先着している中、目に入った死体はモルタルで全身を固められた状態だった。本部で操作会議を行う中、犯人を名乗る電話が入り、犯人側の指名で如月が対応することとなる。トレミーと名乗った犯人が現場に残した証拠である「ポンペイ展」の展示内容からモルタルで固めた死体の状態を「ポンペイ遺跡の石の繭」に似ていると判明する。本部に戻った如月に電話が入り指示通り警察署前の植え込みから第一の被害者の写真が見つかり、付近を追った如月はトレミーと接触間近まで接近する。トレミーが残した写真から被害者の名前が反映する。

トレミーから2人目の犯行予告の電話が入り第二の犯行が実行されていることを知る。大凡の場所から廃病院に入った如月と鷹野は第二の被害者を発見する。第一の被害者である井沢と第二の被害者である阿部の共通点が17年前の身代誘拐事件にあると判明し、如月はその事件に如月の父と神谷が携わっていたことを知る。規定違反の行動を取ってしまった2人は偶然誘拐犯と接触してしまい取り逃がしまい、結果、誘拐された親子の内母親が死亡する結果になっていた。(死亡と言っても遺体は発見されていない。)

誘拐され生き残った息子である八木沼雅人と父親である八木沼孝明を調べ始めると孝明は既に死亡していることが判明する。死因は転落死だが、その捜査がずさんなもので、鷹野と如月は孝明が殺されたのではないか、またトレミーは誘拐犯への仕返しを図る八木沼雅人ではないかとの疑いを持つ。

前回のトレミーとの電話で如月が約束してしまった被害者達が過去の事件の関係者であることを会見で発表するという約束を明言はしないまでも発表することとなり、その会見を見たトレミーからの電話で第三の被害者が八王子に居ると知る。

警察が八王子近辺を捜索するなか、トレミーの残した写真からその場所が工場のような場所であると推測した鷹野と如月は写真に映った場所を発見する。殺された八木沼雅人の母親の遺体を水に沈ずめモルタルを流しこんで固めた跡が残っていた。だが、第三の被害者は居らず警察が現場を検証する中、如月は八木沼雅人が実家に残したノートの記載から第三の被害者は誘拐犯ではなく雅人の母を助けることができなかった警察のことだと気づく、廃墟である工場の時計が動いていることに気づいた鷹野が警察官達を退去させる中、如月の背後で爆弾が爆発する。

如月は無事だったが影響も考え帰宅するよう命じられる。鷹野は第一の被害者の胸にあった傷がAEDの跡を偽装するためのものだと気づき、井沢が拉致された現場の防犯カメラにトレミー(雅人)の映像が映っていた。

帰宅した如月は母が縛られているのを発見、背後からスタンガンで気絶させられた如月も拘束されてしまう。トレミーと話す中で如月は、また監視カメラの映像を見た鷹野も、トレミーの正体が如月達がよく訪れる飲食店で働くアルバイトの横井であると気づく。

横井こと八木沼雅人は祖父の残した手帳から誘拐は祖父が仕組んだ狂言で、本来は自分だけ誘拐され無事に戻る予定だったものが母が抵抗して同時に連れされた事で結果死ぬことになったのを知っていた。母を殺した井沢と阿部への復習、予定通り身代金が渡るのを邪魔してしまい結果母が死ぬきっかけを作った警察を憎んでいた。

雅人は誘拐事件の事を調べ犯行を犯す中、如月の父の事、捜査一課に娘が居ることも知っていた。如月は事件後の父の本意を雅人に告げるが、雅人は如月達を殺そうと浴室でモルタルを練り始める。雅人の不意を付いて反撃した如月だったが、母を救おうとする所を逆に雅人に反撃される。殺されそうになる娘を助けたのは母だった。雅人は逮捕される。

如月の病室を見舞った神谷は如月に移動を進めるが、如月は自分は捜査一課の刑事であると告げる。捜査一課のメンバーがコンテナに保管されていた雅人の母のモルタル型と人骨を発見する。

キャストについて

メインキャストである如月塔子役の木村文乃さんは着任したばかりの新米刑事の雰囲気は地の雰囲気からすごく感じ、パンツスーツに縛った髪も姿も凛としていて良いのですが、彼女特有の何とも言えないぎこち無さが良くも悪くも感じます。発音の感じとか間なのでしょうか。まわりの主な役者さん達とは少し差を感じますね。でも、それが新米らしさと映る効果もあるのかもしれません。

如月とパートナーを組む鷹野役の青木崇高さんはさすがという感じです。役柄が合っているのもあるでしょうが、刑事が「筋読み (推理)」し気づく流れ、如月の事を考えて接する感じがものすごくマッチしてみえます。

神谷一課長役の段田安則さんは如月の父とかつて組んでいたという点と上司という点から如月に接する演技がよかったです。以前の段田さんは優しい感じの役が多かったですがもうすっかり厳しい上司役が多くなってきましたね。

係長役の渡辺いっけいさんは文句ない演技ですが、早瀬係長は優しい面が見える役柄ではない (むしろ神谷の方が厳しい半面優しさも感じる) ので、渡辺いっけいさんらしさが出にくいかなと思いました。やっぱり渡辺いっけいさんと言えば、笑顔と裏の二面性というかそういう役の方がしっくりきます。

後、チームの一員である、平岳大さん、北見敏之さん、小柳友も雰囲気があってよいですね。

見た感想はどうなのかというと。

原作がちゃんとした推理小説なので、ストーリー展開も、謎が溶けていく中での見る側への分かりやすさ (事件に至った経緯や理由) もあるドラマだと思いましたが、全5回 (最後の1回は如月との対決なので都合4回) で進む中でのリズムの悪さみたいなものも感じました。

小説で読む分には先が見えないので感じないのかもしれませんが、ドラマは放送時間と回数が決まっていて、今回はこの位進むのかなという予測ができてしまいます。この中で小説内の出来事に沿って話が進んでいく訳なので、よくも悪くも「出来事の消化」という感じになってきます。この辺りが小説を読むのとドラマで見るのの違いでしょうか。2時間ドラマでは無理でしょうが何かメリハリのようなものがあったらと思いました。(その一つが八王子の爆弾かもしれませんが。) 

シリアスな刑事物ですから地味に話が進むのは止むを得ないのですが、小説で読むのとの違いを埋めるには、例えばですが、「新参者」のドラマのような一見関係ないような細切れな話が後でパズルのようにハマってく方がドラマ向きとかなのかもしれません。

キャストの所で書きませんでいたが、如月達はたびたび横井こと八木沼雅人が働く飲食店を食事の場兼メンバーだけの捜査会議の場として使っています。店長役が山本龍二さんで如月の父の友人という設定ですが、捜査に何も関係ないにしては山本さんの配役が印象的過ぎます。(ヒーローの田中要次さんに似た配役ですが、山本さんは強面だけど優しい重要な役が多いので少し不自然です。) つまり、この店もしくは店長が事件に関係してくるのは予想が付きます。

店長は如月の父の友人であり17年前の誘拐事件の生き残りでトレミーは八木沼雅人であろうと早い段階で判明するので、そうなるとバイトで年齢が合う横井が雅人だろうという推測が途中でできてしまう感じでした。

何もなく横井に注目することはないと思うので、これも「翳りゆく夏」同様、配役によって先が読めてしまう問題といえるのかもしれません。(店長が如月宅を訪れて母と合っていたり、母が店を訪ねたりしていたらまた違ったかもしれませんね。)

でも、青木さん中心に捜査一課のメンバーのやりとりは面白かったので、続編である「水晶の鼓動」も見てみたいと思います。

 

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