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lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

脱力をどう考える? (テニス)

脱力をどう考えるのか?

テニスで最近よく聞くキーワードが「脱力」です。「脱力してスイングすればラケットスピードが速くなる、ラケットが走る」といった表現がされています。

でも、実際にボールを打つ際、自分で力が入っているか判断できないことが多いですし、現状から"脱力"を意識しようと思っても、どういった状態、どの位の状態が"脱力"なのか分からないと思います。

「握力何kgで握れば"脱力" と言えるのか?」

人は分かりやすいと感じる指標で提示してほしいと思いますが、実際、そんな目安はありません。

 

以前、脱力を体感する方法について書きました。

lond.hateblo.jp


片手バックハンドの導入でも脱力状態でスイングできる体感が導入時の前提として大事だと考えています。

片手バックハンドの導入リラックスしてスイングする

youtu.be


これらの説明では「ラケットを3本の指でひっかけるように持ちラケットを強く握れないようにすることでラケットに発生する"遠心力" を体感できる。ラケットには物理現象としての慣性の法則(及び遠心力)が働き、加速するラケットを補助するのが腕や体の役目である。手を使いラケットをボールに当てよう、ぶつけようとする意識的な動作の中ではラケットの加速を発揮、体感することができない」と書きました。(※物理では遠心力というものは存在しないそうですが分かりやすいようにこの言葉を使います。)

ただ、これらは「脱力状態とそれまでの状態の差を体感するための方法」であり、体感できる差は大きいし有用だと考えているのですが、「脱力状態の説明」にはなっていません。

私は「テニスの基礎の理解とは自分が体をどうやって使いボールを打っているか、具体的、論理的に説明ができ、それを聞いた他の人がその場でその説明を再現できる状態を言う」と思っています。つまり、「脱力とは◯◯ということだ」と説明できないのは不十分だということです。

 

では脱力をどう考えればいいのか?

その答えのヒントとして先日思い浮かんだことがあります。といっても大したことではありません。

昔からスポーツ等で言われるキーワードに「力むな」「力を抜け」と言った言葉があります。英語で言えば「リラックス」ですね。これらの言葉を上げただけで分かると思いますが「脱力しろ」はこれらと同じことを言っているものです。脱力も英語で言えばリラックスです。つまり「リラックス状態を保て」と言っているのと同じです。


言われた経験がある人は分かると思いますが「リラックスしろ」とアドバイスを受けても緊張状態や体の硬さを取るのは難しいです。自分の体が硬い状態にあるのかを自分で把握することが難しいですし、ストレッチをしたり深呼吸をしたりしてもすぐに元の状態に戻ってしまうからです。

リラックスして上体をひねるテイバックをする


これは緊張状態にある体を「リラックスさせる」というマイナス方向に転換させようとするのが難しいという事を示しています。

このため「リラックスさせる」代わりに「元からリラックス状態でいる」という考え方を用いて「脱力」という表現がされるようになったのではないかと考えました。

英語で英場どちらも「リラックス」ですから、誰かが海外で広まっていいた "現代的なボールの打ち方、体の使い方のメソッド" を国内に紹介する際、「体はリラックスした状態でいることが必要です」といった説明を「脱力状態」と翻訳したものではないか と推測しています。

そう考えれば、「脱力」に相当する表現はいくらでもあります。「リラックス」「平常心」「体の柔軟性」「力まない」等々、スポーツに限らず、人からこのような事を言われたり、聞いたりしたことがある人は多いはずです。

まとめ: 脱力と言われるよりリラックス、力まないと言われる方が理解しやすいかも

試合等の精神的な緊張状態以外でも、ボールをラケットにぶつけよう、当てようという意識が筋肉の緊張やこわばりを生みます。140km/h超の速球を投げるプロ野球選手が体や腕にものすごく力を込めて投げているわけではない事は想像が付くと思います。リラックスした状態で腕を振れるからこそパフォーマンスが出せます。私達でも50mを全力疾走するからと言って足に力を込めて速く動かそうと思っても速く走ることはできません。作用反作用の法則で地面を足で強く踏むほど進む力は得られますが、足を速く動かすことは直接進む力には関係しないためです。 

人が本来持つ能力を発揮するためには精神的な緊張状態や意識による緊張状態がない方が望ましいです。いわゆるリラックスした状態であり、「脱力状態」とはそれと同じことを示していると考えてよいのではないかと思っています。使い場面や使い方が違ってくるのかもしれませんが多くの人にとっては「脱力」より「リラックス」と言われる方がよほど理解はしやすいのではないでしょうか。

 



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