lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

短期間で上達する方法はあるのか? (テニス)

テニスをやっている人は願う気持ちの強さはあれ多くが「上達したい」と考えます。

ただ、自身ではどうやったら上達するのか分からないことが殆どなので、どの位時間がかかる、どの位の大変かという点は余り考えず「出来るだけ楽に上達できればいいな」と考えます。また、レベルの差はあれテニスを続けていると自分のテニスに自信が出てくるので「周りと比べても自分はもっと上達するに違いない」という気持ちも芽生えます。

そこで皆が注目するのがいわゆる「コツ」で、ストロークでスピンをかけるコツ、スピードを上げるコツ、サーブを打つコツ、様々なコツが世の中には溢れています。

ただ、コツというものは、既に出来ている人が気をつけている、言われればポイントかなぁと思うようなことであり、出来ない人をできるようにする方法ではないです。

ボールを投げる動作を1度もしたことがない人にピッチングを見せ、投げるコツを教えても、フォームが身につくもの満足に投げられるのも時間がかかります。人によっては全然できないかもしれません。

テニスの上達には段階があり、根や幹が十分育っていない状態の人がひとっ飛びに理想に目を向けて途中が抜けてしまっています。テニスでは技術向上が上達の道だと思われがちですが、その前に必要なのが体の使い方であり、それを教わる機会がないことが混乱の元になっています。

では、短期間で上達する方法がないのかと言えば、無いことはありません。

要素としては2つ。

1. テニスに関して十分な知識があり、初心者に指導する経験が豊富なコーチに教わること。

2.教わるだけでは感覚が分かった程度。翌日には忘れてしまうので、教わったことを理解して自分で再現できるようになるまでは教わり続けられること。

です。

1が難しいのですが、指導経験豊富なコーチならいいという訳ではありません。日本中に長い指導経験があるコーチはたくさん居て、それだけならスクールで教わっている初心者は皆もっと短期間に上達していいはずです。

"十分な知識" という点が重要で、テニスの技術だけでなく、初心者にスポーツで必要な正しい体の使い方、力の使い方から教えられる幅広い知識とそれらを踏まえて分かりやすく説明し、実践してもらえる指導経験が必要です。

想像ながら、それが出来るコーチなら、全くの初心者でも2-3時間教わるだけで、ある程度スピンをかけたラリーを続けることができる位にまではできると思います。もちろんそれができるようになるだけで、テニスが上達した、テニスができるようになったという訳ではないですが、きちんと要点をまとめて理解してもらえればその位は可能だという意味です。全く分かりませんが、そういった事ができる指導者は日本でも数えられる位しか居ないのかもしれません。

これまでも何度か書きましたが、一般に言われるテニスの技術とは"10cmの違いを狙ってボールを打つようなもの" で、初心者から続くテニスの上達ではだいぶ先の方にあるものです。それができないとストロークのラリーが続かない訳でも、サーブが入らない訳でも、試合ができない訳でもありません。ボールを安定して打つために必要なことはもっと基本的な事です。ただし、基本と言っても「技術の基本」ではなく、どのスポーツでも共通する人間誰もが持つ基本的な機能、体の仕組みをうまく使うことです。ただ、テニスを教わる際、教える側もその事に目を向ける機会はなく誰も気にしない中で皆が「技術」だけに目を向けてしまいます。初心者でも2-3時間でスピンをかけたラリーができるようになるのではというのはそういった面も含めて教えられる方が居るという意味です。


少し話が反れますが、出版社やスクール、企業が主催するプロ選手や著名な指導者のレッスンを受けられるような機会がありますね。

でも、上達を目指してそういった機会に参加してもプロや指導者の方が言うのはものすごく基本的な事柄だけで「何か上達するための特別なコツを教えてもらえると思って参加したら、基本的なことばかり言われれるので肩透かしを喰らった。悪く言えばがっかりした。参加した意味がなかった」という感想を持つ人は少なくないと思います。

もちろん、そう言った機会でプロや指導者の方が説明される内容には、その人達ならではの知識やノウハウが含まれているのですが、それを踏まえても "一般のプレイヤーが上達に必要な事はごく基本的に見える事柄である。参加者は皆「自分はそんな事は理解している」と考えているが、実際には理解も実践もできていない。だから指導する側は基本的な事に絞って說明する" ということだと思います。もちろん時間の無い中で効率を考えれてと言う面もあります。

また、参加される方が自分で機会を無駄にしている面も大きいです。

公開されているそういったイベントの動画を見ると一目瞭然ですが、プロの說明を聞いている参加者は、聞く事に集中せずスマホでその様子を撮影したり、說明に興味がない様子でよそ見をしたり、言っている事が理解できずに皆怪訝そうな顔をしています。例外なく全員がです。。

プロや指導者の方は繰り返しそういった機会で說明をしてきていて、說明内容の根幹にあるその人なりの理論やノウハウは共通です。調べさえすれば、普段どういった指導をしているか、理論も含め事前に理解しておくことすることすら可能なのです。しかし、参加者は当日、現場に行って說明を聞こうと思っているので予習をしたりはしません。その事が尚さら基本的なことばかり言っていて参考にならないと感じます。そうしている一環は自分にあり自らが単なるプロとボールを打つだけの機会にしているのにです。

普段から感じていることなので少し話が反れました。

少しまとめると、短期間で上達する方法は間違いなくあります。ただ、その方法は「コツ」の類でもないし、教わる機会自体を得ることも難しいです。

もしものすごくお金がある人なら初心者にでも効果的に指導ができるプロやコーチの方を雇って習えば効果的に上達できると思います。そういう方々にコネのある人ならそれを利用してもいいですね。

逆に、殆どの人がそうだと思いますが、お金やコネでそういった機会を得るのが難しいのであれば、指導される側の内容が落ちる分 (レベルが落ちるという意味ではなく、今回言っている効果的に上達させる幅広いノウハウがあるかという意味)、それを埋める知識を自分で蓄積することだろうと思います。

テニスでもよくいる "聞きかじった知識でコーチの指導のレベルが低いと馬鹿にする人になれ" と言っているのではありません。

「1を聞いて10を知る」という言葉がありますが、人が話した1の情報を1として受け取るのでなく、そこから自分で類推して10倍の情報価値とするには、類推が行えるだけの知識が必要です。コーチが示した打ち方の見本、ふとした言葉を、自分の持つ知識と照らし合わせ、「あれはこれの事を言っているかもしれない」「あれとこれは体の使い方が似ている」「あれをこうすればもっとよくなるかもしれない」と考えられれば、単にコーチの見本を真似して再現しようとする、そしてその多くは上手くいかない人に較べてはるかに上達するのは想像できると思います。

どんな些細な情報でも、一見テニスに関係ないと思える情報(他スポーツや学問上のこと)でも知識はあればあるだけいいだろうと思います。逆に少ない情報で満足したり、自分がこれと思う情報に縛られてしまい他に目を向けられなくなったりする方 (テニスでも人の考え方を頭から否定する人は多いです) は本当の意味での上達はできません。


難しいことではありませんが、ただ教わる姿勢だけでは実現することはできません。まず必要なのは、興味を持ち、できるだけ多くの幅広い知識を得ようと常に考え、行動することから始まります。幅広い知識には、テニスを見てテニス関連の書籍を読むだけでは視野が狭すぎますね。