読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

上達を阻むのは「自分はできてる」意識かも (テニス)

テニスは、続けていけば、程度はそれぞれでも上達しボールを打てるようになります。初心者の時から全く変わらずラケットをボールを当てることができないという人はまずいないでしょう。2年もすればゆっくりならベースライン上で軽くラリーを打ち合う位のことはできるようになったりします。

これは「人のもつ調整能力」によるもので、体の機能や過去の経験を応用してボールをコントロールするよう試行錯誤できるからで「テニスの基本が身についているかどうか」とは少し違うと思います。ここからもう少し上のレベル、ボールスピードや技術レベルが上がってくると、基本や基礎が伴っていない場合はその分を自身の個別能力や工夫、努力で埋めようとし、各人のレベル差が顕著に見られるようになります。(といっても中級位までの話ですが)

その初心者からある程度打てるようになるまでの期間でよくあるのが「自分はできている」という現状への自己分析と「自分はできない」という意識だと思います。

後者は、運動経験がなかったり部活など大勢でやるスポーツの経験がない方が、テニスを習う、プレイする中で自分を上達させていく術が分からず、教わってもうまくできなかったり、できない状態が続くことで自信を喪失、自分は才能がないから上達しないと思いこむ状態です。ただ、テニスは全国で350万人以上がプレイしているスポーツで理屈が分かれば殆どの方が基本的なボールコントロールはできるようになります。プロになるわけではないので特別な運動神経も筋力も足の速さも不要です。必要なのは「ボールが飛び回転がかかる理屈の理解」「それらを起こしコントロールする体の使い方」などです。一人では思いつきませんしスクールでも丁寧には教わらないので多くの人が上達しないことで悩みます。

今回取り上げたいのは前者の方です。「自分はできている」つまり「自分はテニスの基礎もできているし、技術もそれなりに身についてきている、周りにも評価を受けている。ちょっとした工夫やきっかけさえあればもっともっと上達するはずだ」という意識のことです。割合、多くの方が持ちやすいと思います。

前述のように、テニスはきちんとした基礎や理屈を教わる機会がなくても続ける中である程度打ち合えるようになれます。基礎や基本というと、スクールで習うグリップの握り方やフットワークにおける足の動かし方、回転をかける方法などをイメージするかもしれませんが、私が思う必要な基礎や理屈とは、「なぜボールは飛んでいき、回転がかかると曲がるのか」「ラケットとボールの関係性」「体の構造や関節などの仕組み」「体を使って力を出すとはどういうことか」「同じ体格の2人がボールスピードや回転量が違うことがなぜ起きるのか」といった、力学、物理学、運動学、生理学等々を絡めた内容のことです。でも、難しい話ではなく日常的に体験していることの応用で例を上げれば理解できるような内容です。


ただ、スクールでは実際にボールを打つことに時間をかけても、こういった基本となるべき理屈を教わることはあまりなく、これがないままボールを打った経験だけで「自分はできている」と思っていると、ボールスピードを上げるには、ボールを打つ際の「コツ」だったり「筋力アップ・体幹トレーニング」が解決方法だと考えたりします。自分の持てる能力の40%しか使えていないのならそれを65%にすることは可能です。逆に「コツ」や筋力アップでパフォーマンスを10%向上させても能力を40%しか使っていない状態は変わりませんね。


一例が「フォーム」です。

ゴルフを例を上げますが、プロゴルファーがボールを打つフォームは多少の個性はあってもほぼ同様の形になります。TVに出るようなゴルフキッズも同様です。一方、アマチュアプレイヤーのフォームはバラバラで個性的です。体格や筋力の差はあると言っても男子プロと女子プロのフォームも基本は同じです。要は効率がよく安定性のある体の使い方を考えると同じようなフォームになるということでしょう。ゴルフレッスンを受けても皆プロを目指す訳ではないのでフォームを矯正されることも少ないですし、時間と効率の面からも体の使い方を一から教わる機会も少ないと想像します。(陸上選手でも力士でもサッカー選手でも基本的な体の使い方やフォームは同じですよね。)

テニスでも一般プレイヤーのフォームは個性的ですね。これも体の仕組みや使い方を教わる機会がないためです。人の体の作りは皆同じ、効率的な体の使い方も同じなので、教わる機会さえあれば初心者からスムーズで美しいフォームで打てると思います。それが出来た上でやりやすさや筋力、体の柔らかさなどから個性がでるのは構わないはずですが、基礎的理解がないまま、各自のやりやすさを重視すると誰もが基本的に持つ筋力すら十分活かせないミスが多いフォームになったりします。

なお、現状に十分満足されている方は、基本や理屈を見直した方がいいと言われてもピンと来ないと思いますのでそれはそれでいいと思います。

話を戻すと、プロや競技者レベルで本当にできている方を除き、現状「自分はできている」と思っている方は、本当は身につけるべき基礎や理屈の理解が埋まっていないことが多く、その状態から「コツ」やちょっとした工夫で自分はもっと上達するはずだと思い取り組むのは無理がある、効率もよくない と思うのです。

ある書籍の解説で、テニスを建物に例えて「基礎や土台がしっかり定まっていない状態で建物を建てて、それに増改築を繰り返しても土台は変わらない。どこまでもバランスの悪い建物のままだ」という話を読みました。

スポーツでよく言われる「自分の技術を過信するな」とか「謙虚になれ」といった取り組む姿勢や精神論の話とは少し違いますが、よりレベルを上げていきたいと思うのであれば、自分はどのような理屈でボールを打っているのかを説明できる位に知識と自己分析できた方がいいと思います。

この説明するとは「気をつけているポイントやコツ、漠然としたイメージで語るのこと」ではありません。「体をどう使い、その力がボールにどう伝わっているのか、何故安定するのかを理屈で説明し、その説明を誰が聞いても個人差なく同じように理解できること。」です。両者の違いはなんとなくわかりますよね。そのためには「基本的な体の使い方に基づく誰でも同じように実践できる内容」を理解、実践できるようにすることで、結果「誰でもしっかり打てて、回転もかけられ、安定してミスしづらく、疲れない」ようになれると思っています。

初心者からテニスをやってこられて、
「日々調子が違う。この間はバック、今はフォアが調子悪い」
「調子が悪くなると直す方法が分からない」
「練習してもミスが減らない。根本的に減らす方法は?」
「強く打とうと思っても上手い人ほど速度も回転も上がらない。筋トレ必要??」
「たくさん練習しているが思った程上達しない。今後どうすればいいか分からない」
「すぐに疲れてしまう」

などについて思いあたる点があるなら、テニスの理屈について確認してみる意味はあるはずです。

送料無料/テニスを徹底的に科学する ショーンボーン博士のテニスゼミナール

価格:1,620円
(2016/10/18 05:12時点)
感想(1件)