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lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

フラット、回転系のサーブの打ち方の違いをどう考えるか (テニス)

先日も「外旋・内旋」「回外・回内」の運動連鎖でサーブを打つことについて書きました。

lond.hateblo.jp

 

私は "ナチュラルスピンサーブ" というものを学習中で、むしろ一般に言われるフラットサーブ、スライスサーブ、スピンサーブのそれぞれの打ち方、打ち分けの説明の方がよく分からなくなっています。

これまで10年ほどテニスをやってきて色々とやり方を聞いてきましたが元々頭で理解しないと体が動かないタイプなので、それぞれ説明を聞いても打つイメージが全くまとまらず、遅いサーブしか打てませんでした。

何とかしたいなと思い興味を持ったのがナチュラルスピンサーブでした。

ナチュラルスピンサーブとは?

ナチュラルスピンサーブの考え方では、サーブの打ち方は「1種類」です。

全てのサーブは回転をかけて打つべきであり、1つの打ち方をマスターすれば「ナチュラルに」回転がかかったサーブを打てるようになります。そこから、ボールへの当て方、ラケットを振る方向、角度をずらしてやるだけで全てのサーブの打ち分けができるという考え方です。

なお、特別なサーブの打ち方を覚える訳ではありません。(フラット、スライス、スピンに続く第4のサーブを覚えるという意味ではないし、スライスサーブやスピンサーブの変形や応用という訳でもありません。)

ピッチャーがボールを投げる際、変化球の球種が変わっても基本的な体や腕の使い方は共通するように「基本的な体の使い方とボールが飛び、回転がかかる理屈を理解すれば1種類の基本的な打ち方 (体の使い方) で自然と回転がかかったサーブが打てる」という意味です。

"ラケットがボールに影響を与える理屈" は全てのショットで共通するのに、フラット、スライス、スピンと個別に打ち方をマスターしようとすること自体がサーブの習得を難しくしていると思っているのです。

 

ラリーを打つ際、細かく回転量や球威等を考えて打たない

普段、相手とラリーを打ち合う際、「スピンをかけて打とう」と言った程度の意識で打ってもナチュラルにトップスピンがかかったストロークは打てると思います。

場合によっては「この位の回転量と球威で打とう」と考えて打つことはあるでしょうがラリー中、打つ全てのボールについて"回転量や球威を細かく考え調整しながら打つことはない" はずです。そんなことをしていたら精神的に参ってしまいますし、丁寧に打とうとするあまり逆にミスの原因になってしまいます。

つまり、フォアハンド同様、サーブを打つ際も「特に回転をかけよう、どのように打とう」と考えずに打っただけでも自然とスピンがかかったサーブが打てるのが「サーブを打つ」ということの完成形と言えるはずです。

サーブは自分が打つもので相手に影響されませんが、毎回毎回「このような球種、回転、球速で打とう」と全てを自身の操作で打とうとするのは無理があります。

フォアハンド同様、普通に打ってもスピンがかかったボール(サーブ)が打てるなら、必要に応じてその回転量やボールスピードを調整してやればいいだけです。

サーブの種類によって打ち方を変える?

フォアハンドのトップスピンを強くかけて打つからとフォアハンドの打ち方やスイングする角度を極端に変えて打つことはあまりしないと思います。安定して打てないことが分かっているからです。

サーブでは、スライスサーブ、スピンサーブとそれぞれに打ち方が違うように教わりますが、ラケットがボールに影響を与える要素はフォアハンドもサーブも変わりありません。つまり、基本的な回転をかけて打つ打ち方が1つできるなら後はその "調整" の範囲で色々な回転のかかったボールが打てるはずです。

フラット、スライス、スピンと3種類のサーブの打ち方を別々に考えるより、どうせスピンをかけないとサーブは入らないわけですから、1つの打ち方をマスターしてそこから回転量を少し調整するだけで打ち分ける方が余程前向きで分かりやすいと思います。

サーブは緊張する場面で打ちます。1st、2ndと違う種類のサーブを打っていては2ndサーブでもその種類を打つのは1回目になります。2回とも同じサーブで回転量が違うサーブを打つ方がメリットが大きいのはわかりますよね。

ナチュラルスピンサーブは専門の方の解説をみてください。

ナチュラルスピンサーブの具体的な打ち方はコーチやプロの解説を見ていただいた方が間違いないと思いますが、前提になる基本は上にも書いた「1つの打ち方ができればいい」という点をしっかり理解することだと思います。

サーブは回転をかけて打たないと入らないという意味

サーブは絶対に「回転をかけて打たない」と入りません。これは「回転をかけた方が入りやすい」というレベルの話ですらないです。

計算上、身長2mの選手が無回転のサーブを打っても、ネットの上ボール1個分(7cm)の空間を必ず通さないと入りません。普通の身長の人がいくらジャンプしてもこの "殆ど無理" と言える条件すらクリアできません。

普通の人なら回転をかけないサーブを考えるのは全く非生産的で「いかに効率よく回転をかけて打つか」を前提に考えるべきです。

もし、周りにフラットサーブが得意という人が居て本当に回転をかけていないのなら、空気抵抗や重力といった自分ではコントロールしようがない要素によって「勝手に失速して入っているだけ」です。2回に1回は入れないとポイントを取られてしまうサーブにおいて、自分が関与できない要素に依存するのは「神様、サーブが入りますように」とお願いするのと変わりません。

運動連鎖を使ってサーブを打つ

サーブは、野球の投球と同様に「外旋・内旋」「回外・回内」の運動連鎖を用いて打ちます。

簡単ですがこんなイメージ

外旋・内旋/回外・回内の運動連鎖イメージ

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横向きから正面を向く際、足から頭にかけて捻れが生じ、脇と上腕、上腕と前腕(肘)が90度、胸と上腕が180度以上の角度を保ったまま、意識的ではなく自然な動作として腕の「外旋・内旋」「回外・回内」が起き、強く腕を振ることができます。

この動画は前方(相手コートサービスボックス方向)に向かって腕を振っているイメージですが、この腕の振り方が理解できれば、体の向きを変えることで腕の振る方向を利き腕側(右利きなら右側)にずらしてやり、その分、ボールの当たり方に少しずつ角度をつけてやれば前に飛ぶ推進力を回転力に振り分けていくことができます。(トップスピンの打ち出し角度と同じですね。)

少し極端ですが、スピンサーブに必要な打ち出し方向に対して横向き、且つ上向きの腕の振りを際限するとこんな感じ。

外旋・内旋/回外・回内の運動連鎖イメージその2

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上体と顔を向ける角度をやや上向きにし、振り上げる腕の角度を若干調整しましたが、上の基本的な動きと腕の振り方は殆ど同じです。

なんとなくイメージが伝わるでしょうか。

体の向きを右側やや上に変えただけなので、腕の使い方は同じです。頭の後ろの背中側から腕だけを引きあげてボールを擦り上げる打ち方ではないので、普通にボールに正対して厚く強くボールを叩くことができボールに力も伝わります。

擦り上げる打ち方では筋力も必要だしボールの当たり方もシビアです。普通は弱い回転になってボールも飛んでいかないしバウンド後も弾まないでしょう。(高い軌道で打ち出せば高くバウンドはしますが前進力がないので待って打てば簡単にリターンできるでしょう。)

鈴木貴男選手の解説

youtu.be


サーブを改善する "魔法の方法" とかではないですよ

これは回転系サーブを打つための新しい打ち方でも何でもなくて、すごく基本的な体の使い方に基づいたサーブの打ち方というだけです。

便宜上、ナチュラルスピンサーブという名称を使っているだけで本来はごく自然な打ち方によるサーブということだと考えています。 

今のサーブに不満のない人も「プロネーションを強くしないと威力がでない!!」とか個々の機能やコツの類についてあれこれ話しているより、体の機能、正しい使い方について学んでみる方が余程プラスに繋がると思います。