lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

身長が高ければサーブに有利? ジャンプでサーブの確率を上げる? (テニス)

今回もサーブを打つ際の高さについて計算してみます。

よく聞くキーワードで「身長が高い方がサーブが入りやすい」というものがあります。またこれから派生したと思われる「ジャンプをした方がサーブが入りやすくなる」という話も聞く気がします。この辺について考えます。


まず、以前考えたフラットサーブに打つのに必要な打点の高さについて再確認します。

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空気抵抗、ボールスピード、回転の有無、温度、風の有無などの要素を完全に無視すれば、ネットの最も低い位置を通してフラットサーブを打つのに必要な打点の高さは261.1cm。ベースライン上にに直立した身長170cmの人がラケットを持って腕を伸ばした打点(スイートスポットの上部)にあたる高さが251cmなので10cm程度のジャンプが必要という計算結果でした。10cmと聞くと現実味があるように感じますが、条件面を無視していることと、10cmジャンプしながら少しのズレもなく同じ角度でボールを打ち出す事は不可能なことから仮に20cmジャンプしてもフラットサーブは入るようにはならないと思います。


この結果を元にするとフラットサーブに必要な261cmを実現できる身長は180cmほどという事になります。(直立してラケットを持った腕を伸ばした高さ)

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更に、よくフラットサーブを打つのに必要な高さの目安(?)として言われる身長 2m (200cm) の人が腕を伸ばした打点の高さは281.1cmとなります。

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空気抵抗等の諸条件は無視しますが、2mの人がフラットサーブを打つとして、相手コートのサービスボックスにサーブがぎりぎり入った際にネットの上を通過するのは計算上地上から『98.4cm』の高さです。


さらに、身長2cmの人が20cmジャンプして同じようにフラットサーブを打ったとすると打点の高さは301.1cmとなります。

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この場合、ネットの上をボールが通過するのは地上から『105cm』の高さです。

180cmの人がジャンプせずフラットサーブを打ったとしてボールはネットの一番低い所でも触ってしまう位なわけですが、身長2mの人がフラットサーブを打った際にネット上を超える高さ『98.4cm』と20cmジャンプした際にネットを超える高さ『105cm』を考えるとネットより『7cm』『13.6cm』上です。テニスボールの直径が6.54cm~6.88cmなので ボール1個分、またはボール2個分、白帯から上の空間を通るということです。つまり『2mの身長の人が20cmジャンプしてもネットの白帯からボール2個分の空間を通さないとフラットサーブは入らない』ということになります。繰り返しますが空気抵抗や気温、風等の各種条件は含めない上での計算です。


これらのことからも一般プレイヤーが『回転をかけないことに主観をおいたフラットサーブを打ってもまず100%入れられない』と言えると思います。自分はフラットサーブ(回転がかかってないという意味で)が得意だと言う人が居るなら気付かないまま回転がかかっているか、ボールが失速することでおじぎしている のかもしれません。


これらを踏まえてなんとなくまとめるとサーバーの身長(打点の高さ)については次のようなことが言える気がします。(改めて言うことではないのでしょうが。)

1)計算からもサーブの確率と身長は直接関係はなさそう。(20cm打点が上がってもネット上ではボール1個分も変わらない)  結局、回転をかけなければ入らないし一生懸命ジャンプするより効率的にボールに力を伝えられる打ち方を考える方が現実味がある。ボールに力を伝えるのはラケット重量とラケット速度 (+ボールを捉える技術)で160cmの人より180cmの人の方が速くラケットを振れる訳でもない。磨くべきは無駄なくボールに力を伝える技術や体の使い方で無理に打点を高くすることではない。

2)サーブはノーバウンドで打つわけではなく、スマッシュのような極端な角度が付くこともない。背が高い相手に威圧感を感じる点を別にすれば10~20cm程度の身長の高さだけで極端なボールの変化は起きない。回転系サーブでもバウンドする要素は "軌道の高さ" であり "打点の高さ" ではない。軌道の高さの60%程度のバウンドが起きると言われる。周りや対戦相手との身長差だけを見てサーブが良さそうとか、自分も負けないように高い打点で打たないと考えるのは考える方向性が間違ってる。