lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

ピート・サンプラス選手の強みはサーブとボレーだけじゃない (テニス)

私の憧れのテニスプレイヤーはピート・サンプラス選手で、現役当時は写真やTV放送でしか見られなかったプレイ映像がいまYouTube等で見られるのは嬉しいことです。映像が残っている時代の選手で良かったと思います。ボルグ選手やマッケンロー選手が好きでも見られる映像ははるかに少ないでしょう。

サンプラス選手と言えば、多彩なサーブが武器のサーブアンドボレーヤー、得意なショットは走りこんでの切り返しとダンクショット(バスケットボールのダンクシュートのように飛び上がって打つスマッシュ)あたりが一般的な認識かと思いますが、改めて映像を見ていると特有の強みに感じる所が他にも見つかります。

ベストショット集

youtu.be


個人的にサンプラス選手の特徴だと思うのは、「走りだしの速さと大きな歩幅」「相手を予測してのポジション取り」です。

前者は、サンプラス選手が得意なフォア側に走りこみながらの切り返しにも繋がるのですが、サンプラス選手は『顔は相手方向に向けているものの、首から下は進行方向に向かって全力で走るような形』でボールを追います。

f:id:a-londenion:20160519191446g:plain


運動能力が高さはもちろん体の柔軟性が高いのだろうと想像します。構えの姿勢から打ち終わるまで腰の位置が全く変わらず頭も上下しないのがわかると思います。コート中央からシングルスサイドラインまでの距離は約4.2m、動画を見るとダッシュから左右左の3歩で到達しています。

f:id:a-londenion:20160519193358g:plain

ジョコビッチ選手のフォア側に走りこんでのウィナーです。サーフェスもボールを打つまでの時間的余裕も違いますが、普通はこのように右に移動しながらテイクバックして正面を向いて打つ感じだと思います。

追いつくことを再優先にして打ち終わった後に減速しているサンプラス選手との走り方の違いがわかると思います。横向きの移動だけでなく、前後への移動でもサンプラス選手はこういう足の使い方を多用します。このためドロップショットのようなボールの処理でお余裕を持って追いつけていました。

もうひとつ特徴に感じるのは「ポジション取り」です。

サンプラス選手はサーブアンドボレーヤーですから、サーブを打った後にネット近くにポジション取りします。また、ネット近くでは時間的余裕がないので相手がボールを打ってくるコースや急速をベースライン付近に居るよりもより明確に予測する必要があります。

最初に上げたサンプラス選手のベストショット集を見ていくと、サンプラス選手は「自分がボールを打った際、相手がどこに移動しどこに打ち返してくるか予測して事前に移動を開始している」し、場合によっては「相手に自分が思ったコースに打たせるために敢えてその部分を少しだけ空けている」事がわかります。後者については、手を伸ばせば届く距離感が分かっているのだと思いますが、相手が狙いたくなる絶妙な空間をわざと空けて狙わえている印象を受けます。

コースをわざと空けている例

f:id:a-londenion:20160519200214g:plain


もちろん読みが外れる事も多く、ネット付近で相手ボールに触る事なく抜かれてしまうポイントもすごく多いのですが、サンプラス選手は、多彩なサーブ、ボールのタッチ感、身体能力の高さ、読みの良さをトータルで活用する事で安定して勝てていたのかなと思いました。