lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

トロフィーポーズでの角度を保たないとサーブスピードは出ない (テニス)

サーブを打つ際の腕の角度

サーブを教わる時に大事になるのがトロフィーポーズにおける各部の角度で、脇と上腕(肩から肘まで)は90度、上腕と前腕(肘)は90度、上腕と胸は180度(以上)です。

スクールでサーブを教わる際、これらの角度、形について説明されるかもしれませんが、なぜこの角度が大事かといった仕組みは詳しく触れられないと思います。

腕に角度がないとラケットを速く振れない

細かく言うと、人は、腕の「外旋/内旋」「回外/回内」という動きの組み合わせの中でスムーズに力強く腕を振ることができ、各部の角度が保たれていないとこれらの動きをうまく行えないからです。外旋/内旋、回外/回内の運動連鎖についてはここでは触れませんが、サーブにおいてこれらの角度が保たれていない場合の弊害があります。

ごくシンプルな事ですが「サーブのスピードがでない」ことです。


※ボールスピードを上げ、回転量を増やすのはラケットからボールに伝わる運動エネルギーで「1/2 x ラケット重量 x ラケットスピード ^2 (2乗)」で計算されます。ボールとの当たり方により運動エネルギーはボールスピードと回転量に反比例的に分配されます。運動エネルギーを増やすにはまずラケットスピードを上げること、もうひとつは正確なインパクトを行い伝わる運動エネルギーのロスを減らすことです。

腕を振る際の腕の角度の重要性

サーブでは、横向きのトロフィーポーズから体を正面方向に回転させると同時にラケットを振り上げてボールにインパクトすると思いますが、上の3つの角度が保たれていないと、正面を向いた時点で既に、肘や腕が肩より前に出てしまっている形になったりします。

サーブと体の使い方が似ている野球のピッチャーで見てみると、横向きの準備段階から正面を向いた時点では肘や腕は肩よりも前には出ていないです。


ダルビッシュ選手の投球フォーム

よく「腕がしなる」等といいますが、実際に骨が曲がってしなっている訳はなくて、関節の動き(外旋の動き)でこういう形になります。

例えば、正面を向いたままボールを投げるとして、ボールを持った腕を肩より前でしか動かさなかったら腕は強くは振れないはずです。「手首のスナップを利かして投げる」と言いますが手首の力はとても弱くそれだけでボールは投げられません。(手首の柔軟性を使って腕の振りに対する微妙な最終調整をしているだけ。)

テニスでも、腕の機能をしっかり使える準備のため、トロフィーポーズで脇と上腕(肩から肘まで)の90度、上腕と前腕(肘)の90度、上腕と胸の180度(以上)を作り、トロフィーポーズからボールを打つ際もその角度を保ちながら腕を振っていくことが最低条件だと思います。

このことは性別問わずこの形がしっかり取れればサーブにおいてスムーズに強く腕を振れるということになります。(投球フォームができている人とできていない人のボールの強さが違うのと同じでしょうか。)

腕の角度という話をすると「形」の再現をこだわる

ただし、「形を作るのが目的ではなく腕を連動させて振るためにはこの角度が必要なのだ」という点は注意すべる必要があります。

日本人は、物事のやり方がきちんと定まっている、この通りにやればいいですよと言われる状況が好きなので、こういう話をすると『形を作る事が目的』になってしまう人が非常に多いです。

前述の通り、スイングする目的はボールを飛ばし回転をかけるためにラケットスピードを上げることであり、特別なコツや筋力量や運動能力の差ではなく、誰もが元々持つ体の機能を使う必要がある。そのための腕の角度ということです。

ボールを打ちに行く、ラケットをボールに当てるという意識

また、正面を向いた段階で腕が肩よりも前に出てくる要因としては、『ボールを打ちにいく、ラケットをボールに当てにいく意識』が強い事があります。

ピッチャーはキャッチャー目掛けて投げている訳ですが『自分で腕を振った軌道中にリリースポイントがあり、キャッチャーに向けて腕を伸ばしている訳ではない』という感じでしょうか。

繰り返しますが、ボールを飛ばし回転をかけるのはラケットスピードの速さです。ラケットをスイングした際、ラケットがボールに当たってもそこでラケットが止まったりスイングスピードが急激に落ちたりしません。ボールを打っても素振りをしてもスイングが殆ど変わらないのも同様です。

テイクバックの位置からフォロースルーまで完成されたスイングの中でラケットがボールに触れることでボールは運動エネルギーを得ますが、当てる事が目標で当たったら終わりとなる「ボールに当てよう、ラケットをボールにぶつけよう」とすることと、最後まで速度を落とさないように「スイングを完成させる」ということは意味合いが違うのは分かると思います。

トッププロの写真はフォームの一瞬を切り取ったものに過ぎないので、参考にするなら一連の動作を動画で確認する方がいいと思います。以下はフェデラー選手のインパクトの写真ですがこれだけを見ると「この形を作ること」が目的になってしまいます。下の動画と見比べればサービスモーションの動きの一瞬にしかすぎないことが分かります。

 

youtu.be

 

スイングする目的はしっかりとラケットを振ること。形を作ることでもないし、ラケットをボールに当てるのは2次的な要素

テニスを教わる際「打点の形」「トロフィーポーズの形」を作り確認するので、皆が「形」を作ることを基本だと考えます。

また、スイングは振り始めからフォロースルーまで、ボールとの接触に関係なく、止まること無く完成させるのが目的ですが、ラケットでボールを打つというテニスの特性上、意識的、無意識問わず「ラケットを操作してボールに当てること」がスイングの中心となってしまいます。

しっかりとした速度も回転量もあるサーブは誰でも打てるものですし、筋力や運動能力が必要となるのは皆が普通にサーブが打てるもっと先の時点の話だと思います。ボールが飛び、回転がかかるのは物理的な現象なので、そういった面を考えず、コツや強く打つといった思考だけでサーブが改善させるのはいつになったら上達するか分からない遠回りをしているだけだと思います。

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