lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

サーブにおける肩の動きについて (テニス)

よく、サーブにおけるインパクトの形として「ラケットを持つ腕をまっすぐ真上に伸ばして腕が耳に付くような形はよくない。右肩は上がり左肩は下がり腕と頭の間にはすき間ができるようにする」という説明があります。

例えばこんな感じ。

「肩を回す」必要はない

実際、トッププロの連続写真を見ても、上腕が耳に近づくことはなく、いわゆる「肩を回す」という動きも見られない。だから「女性は肩が回らないからサーブがうまく打てない」という俗説も、完全な間違いと言えるわけだ。逆に、もし誤解したまま無理に「肩を(縦に)回す」サーブを続けていれば、肩に無理な負担がかかって、故障の原因にもなってしまうのである。
 

外観=腕と肩はほぼ一直線

 

 Tennis365.net (http://news.tennis365.net/lesson/tokushu/service/service03.html)


ただ、この説明がされる場合、腕と手とラケットをまっすぐ一直線にするのか、手首とラケットに角度を付けるのかといった違いしか触れておらず、ラケットの持ち方やインパクトの形の作り方で違いが生まれる位の印象を持ってしまいます。

また、誤解を産むと思うのが、この「インパクト後に肩と手とラケットがまっすぐになって見える写真」です。これを見ると「こういう形でインパクトをしないといけない」と思ってしまい、「インパクトで腕を思い切り伸ばす形を意図的に作ろう」としてしまいます。

 

私は「ナチュラルスピンサーブ」を学ぼうとしており、サーブは腕の「外旋・内旋」「回外・回内」の運動連鎖で打つのだ と理解しました。

そこで、サーブの動作と共通点があると言われているピッチャーの投球動作、やり投げ等の投てき動作を見てみます。

ダルビッシュ選手の投球フォームです。

軽く投げている所ですが、肩はほぼ地面と平行です。体(脇)と上腕は90度、上腕と前腕の肘部分も90度、胸と上腕は一直線です。肩を持ち上げて上に伸ばすといったボールのリリースポイントを上に取ろうという動きは全く見えません。

上の写真よりも力を込めて投げる写真でリリースポイントの少し前です。肩はやや右肩側が上に見えますが、これは右肩を上げているというよりも肩のラインが斜めになっていると考えた方がいいと思います。それでもほぼ地面と平行な状態です。

ダルビッシュ選手はスリークォーター(肘をあまり高く上げない投げ方)気味に投げる選手ですが、それでも脇と上腕、上腕と前腕の角度は投げる瞬間まで保たれ、肘から先の前腕が後ろ側に反っている(外旋)しているのがわかると思います。

考えればわかりますが、右肩を上げて腕を上に伸ばす形でスムーズにボールを投げられる訳がないです。最初の写真で分かるように、体と上腕、上腕と前腕が90度を保ち、肩を地面と平行に保ちながら上体を正面に向けて投げないと力が入りません。

多くの人がボール投げで馴染みがある動作なはずなのに、サーブ動作になると全く結びつけて考えられない所がテニスの不思議な点です。

やり投げの村上選手のフォームです。

投げる直前です。ダルビッシュ選手同様肩のラインは斜めになっていますが、右肩側を持ち上げるような動きは一切ありません。体と腕、上腕と前腕は90度になっており、村上選手も肘から先の前腕が後ろ側に反っている(外旋)しているのがわかると思います。

やりを投げ終わった瞬間の写真です。

肩と手を伸ばして、いわゆる「やりを最後のひと押し」している形だと思いますが、これはテニスのサーブにおける「インパクト後に肩と腕、ラケットが一直線になる写真」と同じです。

つまり、写真においてインパクト後の肩と腕、ラケットが一直線になっているのは、スイング時の体と上腕、上腕と前腕の90度から腕が振られた後の形であって、一直線になるのがインパクトの形ではないという事だと思います。

プロのフォームは参考にされやすいので、この一直線になった写真、もしくは動画でもインパクト後に一直線になっているのを見て、これが「インパクトの形だ」と誤解してしてしまうのだと推測します。

投球フォームややり投げのフォームとサーブのフォームを比べると、ボール、槍を持って投げる動作に入る準備段階 (テニスで言うトロフィーポーズ)からその後の腕の振り、リリースまで動きに共通点がある事は容易にわかります。

注目すべきはインパクトの形ではなくそこに至るまでの体の使い方で、その結果がインパクトの形、加えて言えばインパクトの形も運動連鎖の結果発生するスイングの中の1点でしかないと思います。インパクトは意識して作るものではなく結果でしかないはずです。

 

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