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lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

テニス雑誌の広告を見て思ったこと (テニス)

毎月テニス雑誌は3誌購入していますが、今月目についたのがPrinceの記事広告。

記事広告というのは、一般的な広告ページではなく、雑誌社がインタビュー形式でメーカーに新製品の取材をしそれを記事として掲載するタイプの広告です。雑誌社は新製品の詳しい話をメーカーの説明の形で載せられるし、メーカー側は読み飛ばされる広告ではなく記事として載るので読んでもらいやすいという双方の利点があります。

カーボンの最新素材「TeXtreme」の使用をアピールしてますが、文中に「打てばわかる」という言葉が2回出てきます。Princeさんが試打会とかでもよく使う言葉です。この言葉にPrinceの状況が集約されていると思います。
 
「うちはいい製品を作ってます。一度使ってもらえればわかってもらえます。」
 
売上の低迷している老舗メーカー等の担当者からよく聞くセリフです。

でも、他社は、試打する事なく新製品は指名買いされる事も多い状況です。シェア等で近い位置にあるであろうスリクソンすら、着実な製品開発 + 使用プロを使ったマーケティングをしてます。
 
日本人は打感とかにこだわる傾向がありますが、一般プレイヤーにとって似たスペックのA社のラケット、B社のラケットがそこまで違う事もないと思います。ガットの違いも生じますし。

現状、Princeの契約プロはフェレール選手やブライアン兄弟、イズナー選手等がいますが、フェーレル選手はO3の穴が楕円形の古いモデルを使っている位ですし、シャラポワ選手には生涯契約を破棄されるし、モンフィス選手もWilsonに戻ってしまいました。(追記: フェレール選手は2016年にバボラに契約変更となりました。)
 
Princeは以前はWilson、HEADと並ぶ代表的なメーカーでマイケル・チャン選手の使うグラファイトは高価にも関わらず爆発的に売れていました。その後、画期的メカニズムだったはずのO3が人気が出ず、再び穴無しモデルを追加したりと迷走が続きます。ここ数年は過去の栄光でグラファイトの名前の付いたラケットを出したりしてお茶を濁していた感じですが、満を持して発表したのが今回の「TeXtreme」素材を使ったラケットです。

でも、「世界初の画期的なカーボン素材を使った」といった宣伝文句は各社使っていますし、同じような注目の次世代カーボンとしては、HEADの「グラフィン」の方が世界でも名前が知られている気がします。

今回出た「TeXtreme」シリーズの評判を聞くに、実際いいラケットのようです。ただ、それはPrinceに興味のある人の志向のフィルターが入ってのものだと思いますし、他社ラケットに満足している人がじゃぁ試してみようかとはならないものだと思います。

前述の通り、一般プレイヤーにとってA社のラケットもB社のラケットもたいして違いはありません。選んでもらうのに必要なのは「印象の残るメッセージ」だと思います。

「人気のある選手が使ってる」「(メーカーの自己満足ではなく)一般の人も納得できる機能面での工夫がある」「(ネットや動画、SNSを使うなど)マーケティングが上手い」等々です。

Princeに必要なのは、メーカーとしてのこだわりの製品開発力もあるのでしょうが、むしろ企画宣伝力やマーケティング能力等なのかもしれません。マーケティングって難しい所ではありますが、肩書ではなく実力のある人を招聘して企画するのが大事なのかもしれません。マーケティングというと予算うんぬんのイメージですがそれが全てではないので。

Princeのテニスシューズは日本向けの企画だし、かつてのダサさが抜けてデザインや機能も向上しているのでラケット以上に印象をいいのですが、アシックスのように口コミで広まるといいですけど。。


かつてのPrinceと同じような負のスパイラルに陥っていると思うのがバボラです。大ヒット作であるピュアドライブが登場したのが約20年前、その後アエロプロドライブもナダル選手の活躍でヒットしましたが、他の製品、及びその後の登場した新製品の類は軒並み成功していません。ピュアドライブもアエロプロドライブも3年毎にモデルチェンジしてもほぼカラーリング位の変更で、テニスのプレイ内容自体が毎年進化している中で、初心者から上級者まで「黄金スペック」のラケットを選べば間違いないというのは過去のものとなりつつあります。

ピュアドライブのあまりの成功に黄金スペック製品に追従しうまく行かなかった他社は、黄金スペックの範疇だけどピュアドライブとは違う製品特性を追求し、当初は対して違いを打ち出せなかった製品もこの2年位で対抗できるようになってきています。また、バボラと違いテニスの進化を意識した製品作りをしているので、パワーはあるけどしっかりしていてコートに収まるようなラケットが各社から出てきています。また、黄金スペック人気に偏った市場の反発として、ボックス系ラケットを見直す動きが出ていて、こだわりの古いファン中心だったボックス系ラケットにスペック見直し、新素材、製造技術の革新の波が押し寄せて、コントロール性がよく適度に飛ぶ製品となってきています。軽量版やパワー感が強いもの、面を大きくするなど、新しいユーザーを取り組む工夫もされています。

正直、バボラについては、2017年に出るであろう次期ピュアドライブが目安になるだとうと思います。仕様をがらっと変えてきたピュアアエロが賛否両論なので、本丸であるピュアドライブの改定は少なくとも70点位は取れないと既存ユーザーが他社に流れる起点になりかねません。また、バボラについては、ピュアストライク、ピュアコントロールの2016年の更新をスキップして、2017年に向けて企画を練っているようですし、ジャック・ソック選手が使っているアエロストーム型のラケットのリバイバルも狙っているようです。2016~2017年がバボラにとって重要な年だと思います。

私はバボラユーザーですから、現状のPrinceのようになっては欲しくはないと思いますね。



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