lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

部活で上達できないケースは多分 (テニス)

私は社会人になってからテニスを始めたので、部活でテニスをやった経験がないのですが、中高大学と部活(武道系)をやっていたので、特別な指導者がいない環境で、初心者から始めて技術レベルを上げようとする部員の取組みについてはいくつも例を見てきています。

テニスにかぎらずよくあるのが「人一倍熱心に練習に参加してるけど、結果が出ず、上級生になっても試合の出場選手に選ばれない。後輩に技術、成績共に追いぬかれてしまい悔しい思いをした」というケースでしょうか。同級生に差をつけられるのはともかく、後輩に抜かれてしまうというのは結構ショックですね。(部活でこういう人が何人かいました。)

ここでのポイントは「きちんとした指導者がいない環境」、「初心者から始めた」、「誰よりも熱心に練習している」という3点ですね。

学校の先生が顧問を兼ねるテニス部は多いでしょうが、テニスのコーチや指導者の資格をお持ち出ない先生が殆どでしょうし、大勢の部員に向けた指導内容を独自に作って指導する事は実質不可能でしょうから、基本、先輩の姿を見ながら部員が自身で練習に取り組む感じだと思います。(私がやっていた部活でも指導者はおらず、練習の度に先輩に個別に教えてもらっていました。)

※最近になり「教師の時間外勤務として部活顧問を引き受ける事の是非」が問われていますね。予算が取れるのであれば、そのスポーツ及びスポーツ科学、運動学、トレーニング、体のケア等を指導できる専任コーチがいるのが望ましいでしょうし、そこまで行かなくても先生が兼任するのではなく、専任者を確保する事が妥当だろうなとは思いますね。(熱心な先生、縛りが厳しい学校以外は、練習を見に来ない先生も多いですしね。)

ただ、技術の高い(テニスが上手い)上級生でも、人に分かりやすく的確に教えるというのは知識やノウハウが必要で、テニスコーチが商売になる位ですからコーチングのノウハウは習わないと身につかないもの (素人と専門職の違い) かと思います。

スポーツ科学バイオメカニクス等の知識があれば「体はこういう構造だから、こう使うと安定して力を出せる」といった説明もできるでしょうが、一般的には、「ここはこういう風に、こんな感じで」と自分自身すらうまく言葉にできない説明で、教わる側もこういう事ですか?」と自分の解釈の中で試行錯誤します。まるで伝える側と聞く側が同じイメージを共有できない言葉だけ絵の内容を伝える伝言ゲームです。

つまり「部活で人一倍練習していてフォームもキレイなのに結果がでない」人は、練習量以前に、部活という特殊な環境の制限もあり上達に必要な知識が正しくインプットされてないままに取り組んでいる (井の中の蛙) 点に最大の要因があるんだろうと思います。


例えば「テニスを全く見たことがない人が1年間自身のイメージだけでボールを打つ練習してもきちんと指導を受けた初心者よりもうまく打てない事」は容易に想像が付くはずで、これは今回上げた「部活の環境が自分におけるそのスポーツの全て。必要な知識を広く学ぼうとせず、自分の環境、自分の取組みだけで3年間を過ごしてしまうもったいない人達」にも通じます。


テニスに必要な知識を学ぶというのは、本やインターネットで「コツ」を調べる、選手の動画を見てマネをするという事ではありません。ボールが飛ぶ理屈、回転がかかり理屈、どういう体の使い方をすれば、無駄に力を使わず安定してミス無くテニスができるかというような事柄を理解するということです。専門知識を持つ指導者がいない環境に居るなら、自身の経験や周りで見聞きした情報ではなく長いテニスの歴史の中で体系付けられた知識、ノウハウ、近代で言えば、スポーツ科学やバイオメカニクス、健康管理や効果的なトレーニング方法まで、テニスに必要であろう知識を学び、実践して、再現できるようになる事が多くの人に当てはまる上達に必要な要件だろうと思います。(部活に限りませんが。)


私がやっていた部活は、今と違ってインターネットで上級者の動画を見たり、解説を見たりする事などできず、「文字中心に描かれた何十年も更新されていない教本」を全国の学生が読むしかない感じでした。そんなものでその競技の本質が身につく訳もなく、皆が思い思いに個性的なフォームで「結果が出れば何でも有り」という感じで取り組んでいました。ただ、個性は必要でしょうが、部活で必要なのは、結果を計算できるメンバーで、当日まで好不調がわからない個性派(感覚派)はメンバーとしては起用しづらいものです。

現在なら、必要になる情報はいくらでも手に入ります。インターネットを活用すれば海外の最新のノウハウがリアルタイムで手に入ります。(説明が英語であっても興味のある分野についてはさほど障害ではないでしょう。また、日常会話と違って自分が行っているスポーツに関する説明であれば、動きの説明に合わせて単語や聞き覚えのあるフレーズも多いはずです。)

長い期間をかけて蓄積された知識やノウハウです。汎用的で特定の選手しか当てはまらないという事がなく、広い意味で誰もが参考にできる内容だと思います。つまり、「学び、理解し、実践できるようになれば、誰もがある一定レベルまでは平均的に上達する (個人差が出ない) ものだと思います。(一定レベル以上はセンスや才能でしょうが。)

社会人と違って練習時間が多く取れる反面、2年ちょっとで結果を出せるように成長しないといけないのが部活です。参加しているのは「部活」ですが、行っているスポーツは「テニス」です。「テニスというスポーツを上達するために必要な知識を学ぶ事」が上達のための必要な大前提だろうと思います。(上達を目指さず楽しければいいのなら別ですが。)


部活でスポーツをやってると「部活の時間が全て」になるし、目の前に競争とか試合とかあってどうしても「視野も狭くなって」きますしね。経験者の人や部活以外にスクー
ル等に通っている人はまた違うのでしょうが、そういう人にも必要な事だと思います。学生がスポーツを行う際に部活は手軽な選択肢ですが、いつの時代も部活という特殊な環境の中でしか考えられず時間を過ごしてしまう人がいるのはもったいない事だと思います。