lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

「スピンサーブ」 = 「カーブ」ですか? (テニス)

以前、TBSのS☆1という番組で、元巨人の桑田真澄さんが正しい変化球の投げ方を解説する企画がありました。

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そこで桑田さんは、「スライダー、シュート、フォークは家族。カーブは他人。」とおっしゃっていました。(2:00位から)

ポイントとしては、スライダー、シュート、フォークは手や指へを使ったボールへの力の伝え方こそ違えど投げ方としては共通、ただ、カーブだけは腕の使い方が全然違う変化球である。だからカーブが一番難しい変化球であるということです。

以前にも書いたように野球ややり投げの投てき動作はテニスのサーブ等と体の使い方に共通点があります。外旋/内旋の動き、回外/回内の動きを使った方が効率よく体を使うことができます。テニスでもインパクト前後に回内を効かせる事を強調される事がありますが、野球のピッチャーもボールのリリース前後に肘から先を回内側に捻ってフィニッシュしています。

ちなみに、一般にサーブの打ち方として説明する場合、「フラットサーブの打ち方」「スライスサーブの打ち方」「スピンサーブの打ち方」と個別に分けて解説される事が多いですね。

これについて、私が考えてみたほうがいいなと思うは、サーブ動作は野球の投球と動きに類似性があるという視点からサーブの打ち方も考えた方がいいのではという事です。


野球のピッチングで言う「ストレート」が「フラットサーブ」(※)、「スライダー」が「スライスサーブ」だと考えれば、ストレートとスライダーの体の使い方の違いはあまりありません。

※ここでは完全な無回転というイメージ。実際、野球のストレートは上向きの回転(テニスでいうスライス方向の回転)をかけてボールの失速を抑えます。それに対しテニスは完全なフラットのイメージですが、サービスボックスに抑えこむために実際はなんらか下向き等の回転をかけます。

スライスサーブを試した事がある方はイメージ的にわかると思いますが、「フラットサーブの打ち方」のまま少しだけボールを当て方を変えるだけでもボールは曲がっていきます。曲がりを強くするために何をしたらいいかという点が強調される中で「スライスサーブの打ち方」という物が膨らんできているような気がします。

例えば、スライスサーブを打つ際、リンゴの皮を向くようにボールの外側を削るイメージでインパクト後に面を返さず(回内させず)インパクト面を懐に抱え込むようにフィニシュする方がいいという解説と、それだとボールは曲がるけど威力がでないからボールの外側をインパクトするにあたり積極的に回内動作を行い、インパクト面が外側を向くようにして打つほうがいいという解説があります。(付け加えるなら、その中間のフラット程は回内を効かせずに打った方が打ちやすいよという解説もあります。)

この2つの説明のいずれの打ち方をしてもボールには回転はかかるのでボールは曲がっていきます。敢えて分けるとすれば、前者は少し昔風、後者は今風に近いという感じでしょうか。

さて、最初に書いた「カーブは他人」ですが、何が言いたいかというと、「カーブ」=「スピンサーブ」というか、他サーブとは別物のイメージで考えている場合が多いんじゃないかなという事です。

「スピンサーブの打ち方」を解説される際、体の横向きキープとか、ボールは頭の上か少し手前に上げる方がいいとか、背中を反るように打つ(逆にそれをやると大変だよ)とか、ラケットダウンしたらボールをこすりあげるように上向きに打つとか、スピンサーブの打ち方は特徴がありすぎて、「フラットサーブ」や「スライスサーブ」と全然別の打ち方が必要なものだという理解になっていないかという事です。


ちなみに、鈴木貴男選手が一般の方に指導されるイベントの動画でこう話されていました。

「皆さんは、センターへのサービスはこう打つ、スピンサーブはこう上げてこう打つというという物が欲しくなってしまう。一つ一つがきちんと(やり方として定まってないと)いないとダメなんです。その辺は日本人の性格も絶対関連していると思う。」

サーブの種類によってトスの上げる位置を変えない方がいいと説明した鈴木選手に、参加者が「トスが同じだとあまり変化しないのでは?」と質問した事に対する回答です。


話は戻りますが、野球における「カーブ」は相手のタイミングを外すために使用する変化球だと思います。テニスで言えば、150lm/hのストロークを打っている選手が突然ドロップショットを打つようなものです。サーブにおいてはレシーバーのタイミングを外す効果は限定的(セカンドがゆっくり飛んできても叩かれるだけ)なので、スピンサーブもフラットサーブ、スライスサーブ同様に威力がほしいはずです。

つまり、「スピンサーブ」=「カーブ」のように別物と考えず、野球でいうスライダーの曲がりを大きくするという方向で考えるべきじゃないかと思います。(野球で言うなら縦のスライダー、一旦浮いて落ちてくるスライダーといったイメージ。)

野球においてカーブを投げる選手は限定的ですが、スライダーを投げる選手でカーブに近い位曲がりが大きい選手は大勢います。カーブを投げない理由は、「投げるのが難しい事」の他、「タイミングを外す期待よりボールの威力で打ち損じさせる方が確実だから」等があると思います。テニスのスピンサーブも同じな気がします。

度々書きますが、ナチュラルスピンサーブという考え方では、「フラット」「スライス」「スピン」という打ち方の違いはありません。ボールへの当て方を少しだけ変えるだけで球種が変わってきます。

※スライスとスピンの間が、一方の10と一方の10との二者択一という訳ではなく、当て方の違いから、一方の10から一方の10まで無断階に変わっていく。スライス系からスピン系まで自分の思い通りに回転をかけて打てるという考え方の方がスマートだと思います。サーブの種類によって打ち方を2つ3つと別に覚える必要がなく、基本的な打ち方をマスターすればいろんなサーブが打てるようになります。

「スピン」=「カーブ」のように特別な打ち方をしないといけないと考えるのは全然理解できます。現にプロ選手でもスピン系のサーブの打ち方は様々で「背中を思い切り反って、背中側からラケットを真上に振り上げる打ち方」の選手もいます。

ただ、「スライダー」の投げ方を1つマスターすれば、「ストレート系(今風に言えば微妙に動くムービングファーストボール)」も「カーブに近い曲がりをする威力あるスライダー」も投げられるようなるのであれば、そちらを試した方が楽だし、意味があるといえるかなと思います。

 

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