lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

『ショーンボーン博士のテニスゼミナール~テニスを徹底的に科学する』 テニスマガジンextraシリーズ (テニス)

ベースボール・マガジン社から、テニスマガジンに連載されていた、ショーンボーン博士の連載が1冊にまとってムックとして発売されたので購入してみました。

感想は、「科学的な分析、根拠のある現代的なテニスの打ち方に少しでも関心がある人なら、間違いなく買ったほうがいい。」です。

中途半端な入門書を何冊も読んで何となく分かった気になるのであれば、この本を読んで「テニスが上達するために必要な事、テニスでボールを打つという動作がどういう仕組なのか」を理解した方がよほど役に立ちます。

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www.thetennisdaily.jp


テニス月刊誌「Tennis Magazine」の連載を1冊にまとめたもので、内容は連載されていたのとほぼ同じだと思います。(途中見慣れない解説や図があったけど、そこは私が該当号を読んでないだけかも。)

Richard Schonborn
リチャード・ショーンボーン◎チェコ出身、ドイツ在住。10年間、チェコスロバキアのデ杯代表として活躍した。1969年からドイツテニス連盟のチーフコーチとしてデ杯、フェド杯、ジュニア代表チームを指導。のちに世界1位となるボリス・ベッカーやシュテフィ・グラフの15歳までの育成責任者でもある。バイオメカニクス、スポーツ生理学の研究者として知られ、それらを応用したトレーニング、科学的ゲーム分析研究の分野でも第一人者に。80年から現在まで世界各国の指導者育成に携わり、日本にも複数回来日、JTA公認S級ライセンス発足時には講師も務めた


毎月、ショーンボーン博士の連載記事は興味深く読んでました。
いくつかポイントを上げると、

・練習においては常に試合の状況を前提にすることが大事で、ただ決まった形でボールを打ち合っても、試合には役にたたない。

・テニスで大事なのは狙った場所に正確に打つこと。みな強いボールを打つことを重視しがちだが、ネットしてもアウトしてもそれを重要に受け止めない。コートの大きさは決まっておりボールスピードを上げてもコートに収まらないだけ。初心者への指導段階から正確にボールをコントロールする術を学ぶべき。

・テニスで同じショット打つ事は2度とない。また、紙にサインしても全く同じものが書けないのと同じで人は全く同じ動きを再現することもできない。コートのどこからでも空間、時間をイメージしてボールを狙った所に打てるようになるべきで、移動しないストレートラリー、単純なクロスラリーをいくら打ち合っても意味が無い。

・ボールを打つ動作は人が本来持つ物を投げる動作と同じ。人はボールを投げる際、横向きのまま投げる事はしない(=スクエアスタンスの妥当性は全くない)。入門者への指導では今だにスクエアスタンスが使われるが、最初から(セミ)オープンスタンスで打つ事を教えるべき。子どもたちは何も教わらなくても体全体を使ってラケットを使う。それが正しい姿。

等々。

文章が理論的で、訳のためか、表現も固いので、結構集中して読まないと理解しづらいですが、テニスを上達したい人、自分の考え方が合っているか疑問を持っている人は、読んでみると参考になるだろうなぁと思いました。

連載の都合もあり、同じ文章が繰り返し出てくる(前号の解説を振り返る)部分があるのと、連載号によって内容が変わる感じで、1冊同じ流れというより、ブロック毎に内容が変わってくる所が若干読みづらいですが、内容の濃さは十分読み応えがあると思います。値段も1,500円と安いですしね。

最近、バイオメカニクスに興味がでてきているので、そちらも調べてみようと思ってます。(ボールを投げる動作と同じというのは、鈴木貴男選手もサーブの解説で言ってました。)

同じく連載されていた英国デ杯コーチでダブルス指導の専門家であるルイ・カイエさんの解説もまとめて出版してほしいなぁと思います。

 
なお、同じ理由で、Tennis Magazineのショーンボーン博士の連載も読んだ方がいいと思います。読んでいると、よく「テニスのコツ」と言って抽象的な説明 (ゴムが捻れるようにとか) をしているケースが意味不明で、そんな説明で出来るようになるわけないと思えてきます。

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