lond日記

思ったことを気まぐれに書きます。

ラドバンスカ選手のテニスは今後も通用するか (テニス)

今年のラドバンスカ選手はあまり調子がよくありません。

厳密に言うと、昨年のUSオープン以降、徐々に調子が下がってきている感じです。

彼女も何か感じるものがあったのか、昨年末にマルチナ・ナブラチロワ氏をコーチに迎えていましたが、このパートナーシップは先日解消されてしまいました。技巧派という共通点はあるにしろ、ナブラチロワ氏は攻撃的な性格のサーブアンドボレーヤー、ラドバンスカ選手はベースラインで相手を崩してのカウンター等が得な選手、どういう視点からチョイスしたのかよくわかりませんでした。余程、ヒンギス選手とか選んだ方がよかったかと思います。

ラドバンスカ選手のテニスがどこか悪くなったかというよりも、1つは相手に研究されてきていること、2つめはラドバンスカ選手が苦手なタイプのプレイヤーが増えてきたことが理由ではないかと思っています。

ラドバンスカ選手のプレイがハマるのは、相手が意図のないストローク戦を選択した場合です。多少左右に振られても読みのよいラドバンスカ選手は予め動いて返球してきますし、変に決め急いでコースを変えようとしても逆にカウンターを打たれてしまいます。ラドバンスカ選手はサーブもストロークもそれ程スポードはないですが、相手のボールの勢いを利用してのカウンターショットはそれなりのスピードもあり、早いタイミングのストロークの打ち合いでもミスせず打ち合うことができます。時折見せるドロップショットや、短いボールを読んでのネットプレイもそつがありません。

力強さはないものの、こういうプレイで相手をほんろうし勝ち残ってきた選手です。
(周りにそういう選手はいません。軟投派の選手はいますが、本当に力がなく軟投なだけで戦略の引き出しがない、読みも普通の選手ばかりです。)

ところが、上位で試合に出続けているうちにラドバンスカ選手の術中にハマらない選手が出てきました。その筆頭がリー・ナ選手です。全豪でリー・ナ選手とラドバンスカ選手が対戦した試合を見ましたが、元々、リー・ナ選手はミスを恐れず攻撃的にラインぎりぎりをどんどん突いてくる選手です。当日はきわどいコースが多く、微妙なジャッジも多かったですが、ミスを恐れずどんどん左右ギリギリを狙ってくるリー・ナ選手にラドバンスカ選手は持ち味を全く出すことができずに敗れてしまいました。(リー・ナ選手はその全豪で優勝しています。)

ラドバンスカ選手がランキングTOP5に入っても、シャラポワ選手やセレナ・ウィリアムズ選手には歯がたたなかった感じですが、同様に、リー・ナ選手のように単に無謀なわけではなく、技術的、戦術的にコースを狙って強打してくる選手が若手にも増えてきました。

例えば、ハレプ選手です。彼女のストロークは突出した威力こそありませんが、豊富な運動量と厳しいボールを不利な体勢からでも相手に攻撃させない位置まで戻せる守備力、攻撃的に左右に振って速い展開でゲームを取れる戦略があります。

また、ブシャール選手もそうです。ブシャール選手も弱みはありますが、相手にラリーを続けさせない攻撃的なストローク力があり、サーブも武器にしています。

ラドバンスカ選手が得意にするのは、若手や格下の意図のないボールをつい繋いでしまうような注意深さや戦略性のない選手です。こういう選手は試合が進むにつれラドバンスカ選手の流れの中に引き込まれてしまい、何もできなくなってしまいます。

ただ、この所、若手で、ストローク力も戦略性もある、攻撃的なプレイができる選手が急激に増えてきました。ランキング50位以下、100位近い選手であっても、その試合に限ってはミス無く上位選手のように攻撃的なプレイを仕掛けてくることが多くなっています。(少し前まではランキング下位の選手はランキングなりにミスも多く、精神的にムラの多い選手が多かった印象です。)

いくら読みのいいラドバンスカ選手でも、攻撃的に左右に振られ、逆をついて強気にストレート等打たれるようなら、得意の技術を出す余裕がありません。

少し前にも書きましたが、現代的なプレイをする若手の女子選手が各国からどんどん出てきてる現状では、WTAのTOP10はこれら選手が多く占める日は間近に迫っている気がします。

ラドバンスカ選手の台頭は女子選手が持つ課題を上手く突いたものでしたが、時代の流れの中で彼女のプレイが通用する選手は徐々に少なくなっていく感じ(ベスト16位までは残れてもそれ以上に進めないとか)ではないかと思っています。